非常に未来的なテーマに聞こえますが、ここでは現実的に、車とインターネット通信についてにのみ触れます。
『カーナビ付き』は過去に?
今でも、「3月ご成約のお客様にカーナビ(○○万円相当)をプレゼント!」といった文字の踊るチラシを目にすることはしばしばですが、ちょっとだけ高級車の世界では少し状況が変わってきています。
「コネクテッドカー」や「コネクテットナビ」という単語を耳にしたことはあると思いますが、車やナビ自体がネットワークに接続可能で、地図の更新や渋滞情報、トラブル発生時のロードサービスや、果てはコンシェルジュとの連絡などができるようになっています。
- 日本は技適の関係か、任意のSIMを挿入して車自体に通信機能を持たせることができる車をまだ見かけません。
また、マツダコネクトのように元々Linuxベースのコンピューターが搭載してあり、SDカードから地図データを読み出すことでナビ機能が使えるようになるものもありますが、世界的な流れとしては、スマートフォンとの連動機能を持ったインフォテインメントシステムを搭載した車が増え、また、それに伴い車独自のナビ機能を搭載したものが減ってきています。
元々、海外メーカーの車のナビは日本語化が不完全だったり、地図の更新頻度が低かったり、そもそもナビゲーション機能の劣っているものが多く、かといって海外大手のように現地の国産のナビを導入すると、今度は車との連動が不完全になったりと、痛し痒しなことを繰り返していましたが、今や誰もが持つスマートフォンと連動ができれば、現地語へのローカライズや地図の更新といった諸問題が一挙に解決できます。ついでに言うと、もう強制的に付いてくるナビに30万払わなくていい時代がすぐそこまで来ています。
車とスマホの連動の現在・過去・未来
一昔前までは、スマートフォンと車の連動というと、音楽や通話のオーディオ機能の転送のみでしたが、Android AutoやApple CarPlayといった車との連動機能が簡単にインストールできるようになり、ついにナビ機能もスマホ側に任せるようになってきています。
そうなってくると、車やインフォテインメントシステム側もある程度スマホの為の最適化を図る必要がでてきています。
2018年に発売される多くのフラッグシップ車では、その問題について既にある程度の解を持っているようで、スマホ専用の置き場所を作り、そこにはUSB端子と、非接触充電機能を備えているようです。
また、そもそも車にスマホの機能があれば良いという考えか、米トヨタのアヴァロンはAmazonのAI「アレクサ」を搭載した、まさにAIカーとして発表されています。
他のメーカーも新しい発想を次々と出してくることでしょう。楽しい思い出の少ないカーナビとの数十年でしたが、残りの数年のお付き合いと考えると、少し感慨深く使っていきたいなと思います。